「卒業ホームラン」を読んで
重松清さんの本で「日曜日の夕刊」という本の中にある短編小説「卒業ホームラン」を読みました。
恥ずかしながら私はこの本の存在を知りませんでした。小学校の授業でとりあげられるなど、有名な小説らしいです。ストーリーは、こんな感じです。
小学校6年生の智の父は、智の所属する野球チームの監督である。卒業を間近に控えた日曜日、20連勝を賭けた最後の試合を迎えた。智は上手ではないことから、今まで一度も試合に出たことがない。父は、最後の試合に出場するメンバー表に補欠として我が子を登録するかどうか迷ったが、連勝がかかっていたこともあり、6年生の部員の中でただ一人外した。試合は、大量リードされてしまった。最後の試合だったので、補欠の選手も出してやることにした中、智はメンバー登録されてなかったので最後まで出場は叶わなかった。試合が終わって、「中学校に入ったら、部活はどうするんだ?」と聞く父に、「野球部、入るよ。」と答える智。「三年生になっても球拾いかもしれないぞ。そんなのでいいのか?」と確認する父に、智は「いいよ。だって、僕、野球好きだもん。」ときっぱり答える。
少年野球の監督をしている父と息子の物語です。親の言動等は少々オーバーに表現されているかなと感じますが、監督でありながら父親という立場から、他の選手の家族に気をつかってしまう、という心理は共感を覚えます。私の2人の息子も、その時のチーム事情で小学生時代は色々なポジションをやっていました。なぜか2人とも6年の時はキャッチャーだったのですが。あとで聞きましたが、本当はやりたいポジションがあったらしいです。今は監督を離れたので、こういう葛藤からも解放されましたが。
私はこの本を読んで、涙がでてきました。試合にでれようがでれまいが好きな野球だからやりたい、という純粋な気持ちに心を打たれました。練習は嘘をつかない、努力すれば報われる等色々私も選手達に声をかけてきましたが、思うように結果がでないこともあります。「がんばったって良いことはない」中学生になればそういう思いもでてきます。そういう壁にぶつかったとき、どういう声がけをしたらいいんだろう。親として大変考えさせられた一冊です。機会あれば是非読んでみてください。
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